チョークが変われば黒板の文字が見える?

学生の頃の席替えって妙にソワソワしましたよね。隣の席に来る人が気になって‥‥。喜んだり、がっかりしたり。でも喜んだのも束の間。視力の関係で後ろの席になった人が前の席の人と交代し、結局がっかりするという経験をしたことがあるという人も多いのではないでしょうか。

しかし、それも近い将来には見られなくなる光景かもしれません。今は日本理化学工業から「視力の弱い生徒にも見やすいチョーク」というものが発売されているのです。「ダストレスeyeチョーク」と名付けられたこのチョーク。先生からの要望で視力が弱い生徒でも見やすい色が特徴です。元々は色覚障害者への対策用につくられたものなのですが、色がはっきりと見やすいことから視力が弱い人にも効果があることがわかっています。

色展開は白、赤、黄色、青、緑の5色で実際の商品を見ると実に鮮やかで原色に近い印象です。黒板が深緑色のため、従来のチョークではなかなか鮮やかな色がでませんでしたが、eyeチョークでは特に緑と黄色がはっきりと区別できます。

皆さんは少し前から流行っている黒板アートをご存知でしょうか。チョークで書いたとは思えないほどのアート作品を放課後から翌朝までに描き上げて、授業が始まる前に消してしまう‥‥何とも儚い運命。今では日本一を決定する「黒板アート甲子園」という大会もあり、その優勝作品ともなると、もう感動しかありません。微妙な色合いを見事に表現するにはeyeチョークは必需品なのかもしれませんね。

今のところ、まだ従来のチョークを使っている学校が多いようですが、少しずつ浸透しているという状況だそうですよ。そこれによって視力が悪い生徒がいつもいつも前の方の席を占領したり、席替えのがっかりも減るのではないでしょうか。